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Ubuntu インストール (2017)

今回は、GNU/Linux という OS(オペレーティングシステム)の一種である、Ubuntu Linux の バージョン17.04(2017年4月版、という意味)をインストールします。

1. 準備

  1. 当日はこのページが紙に印刷され配布されると思います。紙では見づらいという場合は自分のPCやスマートフォンでこのページを開くことをおすすめします。
  2. TA から、Ubuntu のインストールメディア(USBメモリ)を受け取ります。

2. Windows での作業

まず、前回までの実習と同様に、Windows を起動して、事前の作業を行います。

2.1「高速スタートアップ」の無効化

この機能が有効になっていると、常に Windows が起動してしまい、Ubuntu Linux と切り替えて使うことができなくなってしまうようなので、無効化します。実習用PCでは、無効化しても起動スピードはさほど変わりません。
  1. 左下の検索ボックス(「ここに入力して検索」と書いてあるところ)に「コントロールパネル」と入力して、コントロールパネルを開きます。
  2. 「ハードウェアとサウンド」をクリックします。
  3. 「電源オプション」をクリックします。
  4. ウィンドウ左部の「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
  5. 現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。
  6. 「高速スタートアップを有効にする (推奨)」のチェックを外し、右下の「変更を保存」ボタンをクリックします。

2.2 ドライブに空きスペースを作る

現時点では、SSD の全ての保存領域が Windows のために確保されています。この領域を縮小して、Ubuntu Linux をインストールするための空きスペースを確保します。
  1. 画面左下の窓マークを右クリックして、「ディスクの管理(K)」を開きます。
  2. ウィンドウ下半分は、ドライブがどう分割されているかを示しています。このなかの、「(C:)」と表示されている部分を右クリックします。
    ディスクの管理
  3. 「ボリュームの縮小 (H)...」を選択します。
  4. しばらくすると、「C: の縮小」というウィンドウが表示されます。「縮小する領域のサイズ (MB)」のところに、40000 と入力します。40,000MB、つまり約40GBを、Ubuntu Linux のために確保することにします。
    「C: の縮小」ウィンドウ
    • ほかの欄の数字は、この画像とは異なるかもしれません。これは、aマシンとbマシンとで、SSDの合計容量が異なるためです。
  5. 「縮小」ボタンをクリックします。
  6. 次図のように、「未割り当て」と書かれた領域ができていれば、成功です。
    縮小完了後のドライブ

3. インストールの開始

いよいよ Ubuntu Linux のインストールを始めましょう。
  1. Windows をシャットダウンします。
  2. USBメモリを、青いUSBポート (USB 3.0) に差し込みます。
    • マシンによっては、前面のUSBポートが使えないことがあります(組み立て時に配線し忘れた場合)。うまくいかないときは、PC本体の背面にあるポートに差し直してみてください。
    • USB 3.0 ではないポートに挿すと転送速度が遅くなります。
  3. PCの電源を入れ、F8キーを連打します。
  4. すると、次図のようなメニューが出てくるはずです(言語は設定により異なります)。
    • (aマシン)
      aマシンのブート選択画面
    • (bマシン)
      bマシンのブート選択画面
  5. aマシンなら「UEFI: Sandisk Extreme...」、bマシンなら「UEFI: (FAT) Sandisk Extreme...」となっている選択肢を選び、OKをクリックします。ここで、「UEFI」がついていないものを選んではいけません
  6. 次に出てくるメニューでは、キーボードの下矢印キーを押して、「Install Ubuntu」を選択し、Enter キーで決定します。放置したまま一定時間が過ぎると別のメニューが選択されてしまうので、要注意。
    GRUB のメニュー画面
  7. しばらく待ちます。

4. Ubuntu Linux のインストール画面

前の手順がうまくいくと、しばらく「Ubuntu」というロゴが表示されたあとに、インストール画面が表示されます。
  1. 「ようこそ」画面では、「日本語」が選択されていることを確認し、「続ける」をクリックします。
    ようこそ
  2. 二つのチェックボックス(上のボックスは、選択できないようになっています)の、チェックが外れていることを確認して、「続ける」。
    Ubuntu のインストール準備
  3. 既に インストールされている Windows をどうするか訊かれるので、「Ubuntu を Windows Boot Manager とは別にインストール」を選んで、「インストール (I)」ボタンを押します(もしこの選択肢が出なければ TA に相談)。
  4. 「ディスクに変更を書き込みますか?」と訊かれるので、「続ける」。画像中のディスクの名前(SCSI1...の部分)やパーティション番号は、実際とは異なります。

    先ほど作った空き領域(パーティション)を、ext4という Linux 用の形式で初期化することを示しています。
  5. 「どこに住んでいますか?」と訊かれるので、「Tokyo」になっていることを確認して、「続ける」。
  6. 「キーボードレイアウト」の画面では、左右どちらも「Japanese」または「日本語」が選択されていることを確認して、「続ける」。
  7. 「あなたの情報を入力してください」と表示されますが、ここでTAを呼んで、TA用アカウントのパスワードを入力してもらってください。TA は「あなたの名前」のところに「TA」と入力し、あとは補完されたコンピュータ名やユーザ名を使えばよいです。
    TA用アカウントの情報を入力
  8. 「続ける」を押すと、インストール作業が始まります。終わるまで待ちます。
  9. 「インストールが完了しました」ダイアログが出ればOKです。「今すぐ再起動する」をクリックします。
    インストール完了

5.  Ubuntu Linux の起動

再起動後、次図のように、「Ubuntu」(と「Advanced options for Ubuntu」)と「Windows Boot Manager」とが選択できる画面が表示されれば、インストール成功です。
  1. そのまま何秒か待てば自動で Ubuntu Linux が起動しますが、上下矢印キーを押すとカウントダウンを止めることができます。
  2. ここでUSBメモリを抜きます。USBメモリはTAに返却してください。
  3. Enter を押して先に進めます。
もし、再起動後に黒い画面から進まなくなり、 2, 3 分経ってもそのままの場合は、その場で USB メモリを抜き PC 本体の再起動ボタンを押して再起動してください。次はふつうに起動するはず。

ちなみに、インストール開始時にもほぼ同じ画面が出てきましたが、これは GRUB という、起動(ブート)するOSなどを選択することができるソフトウェア(ブートマネージャ)のメニュー画面です。

6. 初期設定

Ubuntu Linux が立ち上がると TA のアカウントへのログイン待ちになります。ここで TA を呼んでパスワードを入力させてください

ログインに成功するとこんなデスクトップ画面が表示されます。

初期設定をします。最初にシステムの更新を行い、次に受講生アカウントを作成して管理者権限を付与します。

Ctrl + Alt + T の 3 つのキーを同時押しします。このショートカットはターミナルと呼ばれるプログラムを呼び出します。


ターミナルの詳しい使い方は今後の Unix/Linux 実習で学んでもらうとして、いまはとりあえず下の指示通りにコマンドを打ち込みましょう。

6.1 root 権限を取る

上の画面で「ta@ta-ALL-Series:~$」と書いているのをひっくるめて「シェルプロンプト」と呼びます。

点滅するカーソルの前に「$」があると思います。この記号には「一般ユーザ権限でコマンド入力が可能ですよ」という意味があります。設定を変更するために管理者権限(root 権限)がほしいので以下のように打ち込み、Enterキーを押します。すると、パスワードが要求されます。TA を呼んでパスワード入力してもらってください。

$ sudo su -

非常に間違えやすいところですが、行頭の「$」は実際には入力しないでください実際には入力しないプロンプトをコマンドの行頭に書くのが慣習です。実行ユーザの権限を明確にするためにこうしています。

また、半角スペースの有無に気をつけてください。また、行末のハイフンを忘れないでください。

6.2 アップグレードする

パスワードを入力すると「$」が「#」に変わります。

次に以下のコマンドを 1 行ずつ入力していき、アップデートします。

一度にまとめて 3 行入力するわけではありません。まず 1 行入力したら Enter キーを打ち込んで、実行結果を見て下さい。その後、次の行に進んで、また Enter キーを打って下さい。この流れは今後もずっと同じです。

行頭の「#」は root 権限で実行することを表します。実際には入力しません。また、半角スペースの有無に気をつけてください。先ほどと同じです。

# export http_proxy="http://cache.ks.prv:8080/"
# apt-get update
# apt-get dist-upgrade

2 行目の # apt-get update は、「パッケージリストを読み込んでいます... 完了」などと出たら成功しています。その場合 3 行目に進んでください。もしかしたらエラーメッセージが出るかもしれません。その場合は先に進まず、止まってください。別の設定をやってもらう必要があります。TA の指示を待ってください。

3 行目の # apt-get dist-upgrade を実行すると、ユーザの許可を求めるメッセージが出るとおもいます。そのときは「y」を入力して Enter キーを押してください。

6.3 受講生のアカウントを追加

以下のコマンドを、やはり 1 行ずつ入力していきます。「ユーザ名」となっているところは、半角英数字のユーザ名を自分で決めて入力してください。

2 行目のコマンドを入力すると、ユーザのパスワードを訊ねられます。同じく、パスワードを自分で決めて、2 度入力してください。

パスワードを入力する途中、自分の入力は画面に反映されません。一見、入力が進んでいないようにみえますが、実はちゃんと受けつけてくれているので、安心して入力を進めて下さい。

# useradd -m ユーザ名
# passwd ユーザ名

6.4 sudo を実行できるようにする

以下のコマンドを実行してください。あなたのアカウントから管理者権限で実行できるようにする(正確には sudo コマンドを使えるようにする)作業です。

# usermod -aG sudo ユーザ名

6.5 ターミナルの終了

以上でターミナルでの設定は終了です。最後に exit コマンドを 2 度入力してターミナルを出てください。

# exit
$ exit

7. システムのプロキシ設定

7.1 自分のアカウントでログインしなおす

ここで一度 TA アカウントをログアウトし、自分のアカウントでログインし直しましょう。自分のアカウントでも、管理者権限が必要な作業ができるようになっているはずです。

  1. 右上の歯車のマークをクリックし、「ログアウト…」をクリックする
  2. 自分のアカウントを選択し、先ほどつくったパスワードを入力

7.2 システムのプロキシ設定

ネットワークに接続するためにプロキシの設定を行います。
  1. 左側のバー(Launcher)の下のほうにある歯車のアイコンをクリックし、システム設定を開きます。さまざまなアイコンが表示されるので、その中の「ネットワーク」をクリックします。
  2. 「ネットワークプロキシ」をクリックします。
  3. 「メソッド」を「手動」に変更し、画像のように、4行ある欄のすべてに「cache.ks.prv」を入力し、数字の部分を「8080」にします。
  4. 「システム全体に適用する」をクリックします。すると、パスワード入力画面が出てくるので、自分のパスワードを入力します。
    1. 「システム全体に適用する」が出ない場合は、そのまま次の 5. に進み、設定画面を閉じて下さい。
  5. 左上の赤いバツじるしをクリックし、閉じます。

8. ブラウザでプロキシを設定

最後にブラウザを使えるようにしましょう。Mozilla Firefox が使えます。ブラウザから Web サイトに接続する際もプロキシの設定が必要です。


  1. 左側の Launcher から Mozilla Firefox のアイコン(上)をクリックし、起動します。
  2. 右上にメニューボタンがあります。クリックして、さらに歯車アイコンの「設定」をクリックします。ブラウザの設定画面が開きます。
  3. 「詳細」をクリックし、さらに「ネットワーク」タブを開きます。
  4. 太字の「接続」の右にある「接続設定(E)…」をクリックします。
  5. プロキシの設定をします。「システムのプロキシ設定を利用する」が選択されていると思います。まず「手動でプロキシを設定する」を選択。「HTTP プロキシ」の欄には「cache.ks.prv」、「ポート」の欄に「8080」と入力。
  6. 「すべてのプロトコルでこのプロキシを使用する」にチェックを入れます。すると、以下 3 つの欄が自動的に埋まります。
  7. 「プロキシなしで接続」の欄に「localhost, 127.0.0.1」とあります。その直後に「, *.ks.prv」と書き足します。つまり、全体では「localhost, 127.0.0.1, *.ks.prv」となるようにします。画像のようになります。
  8. これでブラウザのプロキシ設定は終了です。「OK」をクリックし、終了します。Mozilla Firefox は閉じてしまって構いません。
以上で Ubuntu Linux の設定はすべて終了しました。Linux 標準教科書ダウンロード に進んで PDF をダウンロードし、読み進めていってください。

実習後の記録:つまずきやすかったところ (TA 向け)

来年度に実習資料づくりをする TA のために、実習中ちょっとしたつまずきが起きやすかったところを記録しておく。
  • インストール後、再起動する段階で黒い画面から進まなくなった受講生が半数ほどいた。この場合は、USB メモリを引き抜いてもういちど再起動ボタンを押してもらう対応を取った。次はふつうに起動した。
  • bash ではパスワードを入力している間なにも表示されない。画面に変化はないが、入力が受け付けられていないわけではない。ふつう、Web サイトや OS のログイン画面でパスワードを入力する場合、マスクされた文字列がリアルタイムで表示される。こうした方式に慣れている受講生は、はじめ戸惑う事が多い。
  • GUI でシステムのプロキシ設定をしている最中、「システム全体に適用する」が出ない受講生がいた。この場合は、バツボタンをクリックして閉じてしまっていい。
  • 「8.  ブラウザでプロキシを設定」の7. で「, *.ks.prv」と書くべきところ「, *ks.prv」と書いていた(誤字)。スクリーンショットのほうは正しく書けていたので、気づいた受講生に指摘してもらい、すぐ対応できた。
  • 紙に印刷したインストールマニュアルは、やはりスクリーンショットが小さかった。また、文字自体も少し小さめだった印象。紙はケチらないほうがいいかも。