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研究における Mathematica の利便性

以下はTAの体験談です。これを読んで、是非
「1つくらいは計算ソフトの使い方を覚えよう」
と思ってください。



数学の研究において、具体例の計算から物事の様子や一般論の類推を行うことは、決して珍しいことではありません。
理論をきちんと理解していれば簡単に計算できるものは手計算でよいのですが、時には単純な計算を延々としなければならないこともあります。

私が遭遇した状況は、1つの具体例を見るために
「出てくる関数は全て初等関数だが、微分と積と和を繰り返して、合計で300回くらい微分を計算する。さらに、この結果得られた 4×5 行列の rank を計算する。」
というものでした。数学科の皆さんならよくご存知と思いますが、数学科は計算が得意ではない人が多数派です。こんな計算をしたら、ミスをするに決まっています。4~5時間かけて手計算してみたものの、答えは一切信用できないという素敵な未来が待っていました。

こんな時に活躍してくれるのが計算機です。初等関数の取り扱い、単純な計算の繰り返し、計算ミスをしないこと、どれも計算機が得意な内容なのに、どうして最初から利用しなかったのでしょうか。1時間ほどかけてコードを書き、問題の計算を入力しました。Enter を押すと同時に出力が始まり、一瞬で計算は終了しました。計算機の方が自分よりも圧倒的に速いことは理解していましたが、まさかここまで速いとは想像しておらず、絶句する他ありませんでした。ざっくり計算しても約15万倍のスピードで計算してくれたことになります。

もちろん、コードの準備がありますから、本当に15万倍速というわけにはいきません。ただし、具体例を計算しなければいけないような状況では、とにかく沢山の例がほしいわけですから、コードの利用は一度きりではありません。以降、他の具体例の計算は入力だけですみますから、使う時間にどんどん差が開いていきます。上の状況で10個の例を計算すれば、手計算なら40時間程度、計算機なら1.5時間というところでしょう。圧倒的な時間の差がある上に、計算の精度も計算機の方が遥かに上です。1分1秒を争う中で、このアドバンテージを利用しない手はありません。
なんでもいいので、1つくらいは計算ソフトの使い方を覚えましょう。
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